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Minolta X-7 レストア編 【其の弐】 [カメラ・写真]

【其の壱】 からの続きです。

古い一眼レフのトラブルとしてよくあるのが、劣化したモルトによるプリズムの腐食です。
X-7も多くの固体が、このプリズムの腐食の為にジャンクとして扱われてしまう悲劇に見舞われています。

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↑X-7から取り出したプリズム。 劣化したモルトがベッタリと。

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↑のぞくと蒸着面には腐食にやられた痕が帯のように。
これではピントを合わせるのは厳しいですし、なによりもファインダーを覗いた途端にガッカリしてしまいます、

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↑こちらが元凶の劣化したモルト。メーカー側としても、まさかモルトがこんな悪さをするとは思ってはいなかったでしょう……。

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↑とりあえず、新しいモルトに貼り替えます。

さて、腐食してしまったプリズムですが、レストアの情報を公開してくださる先人方の情報ではスパッタリングミラーを貼り付ける等、いろいろな方法で機能回復が図られています。
中には銀鏡反応を使う猛者もいらっしゃいますが、私にはそんな危険なことは出来ません。

そこで人柱も兼ねてホームセンターでたまたま見かけた 「アクリサンデー ミラー調スプレー」を試してみました。
※結構なお値段ですが……。

ミラー調スプレーMS80 80mL【造形素材・図工・生活 アクリル素材・塩ビ素材】B09-3400

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  • 出版社/メーカー: 学校教材の専門店 美工社
  • メディア: おもちゃ&ホビー




腐食したメッキ部分を綺麗にした後、ミラー調スプレーで塗装して最終的には黒い塗料を上塗りしました。

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↑結果はこんな感じです。
暗い帯が目立ちますね。(´ヘ`;)ウーム…
でも、明るいところでは意外と目立ちません。
今後の経過は不明ですので、様子を見ていきたいと思います。

※本ブログの趣旨は、カメラの安易な分解を推奨するものではありません。
 ブログ主のような素人がカメラのレストアを行うにあたっては、高いリスクを伴います。
 大切なカメラの修理・点検は、プロにご依頼されることをお奨めいたします。

Minolta X-7 レストア編 【其の壱】 [カメラ・写真]

このままでは後味が悪いので、なし崩し的にX-7のレストアに突入します。
分解手順はXG-Sの時とさほど変わりません。
手抜きのように思われるかもしれませんが本当です。

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↑XG-Sから外したシャッターユニットです。
X-7のものとは微妙に異なりますが、流用できるのは流石です。
改めて確認しますと、シャッター幕はドラムに両面テープか何かで貼られていたようです。
外れたシャッター幕とギアに噛まれたリボン以外に問題点は無さそうでした。

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↑手持ちの両面テープをシャッター幕に貼り付けたところです。
この後ドラムに貼り付けて強度を確認しましたが、幕のテンションが掛かる方向に限っては充分な強度があるようでした。

ユニットとしてそれらしくするためには、結局バラして調整する必要がありました。
リボンはギアに噛まれていましたが、致命傷を負ってはいないようで一安心。

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↑ソレノイドや接点のあるユニットを外すには、ここの2つのネジを外せばいいはず。

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↑と思っていたら、上にもネジがありました。
左下のバネは灰色の樹脂パーツ(制御カム)の上にあったもの。

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↑一幕係止レバーセットを外すには、ネジとEリングを外します。

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↑幕リボンガイド板を外したところ。このネジは逆ネジなので注意。

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↑幕軸受けを外したところ。
これでシャッターギアとの隙間ができるので、なんとか調整しました。

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↑なんとか復元出来たシャッターユニット。
簡単に出来そうで、ここまで来るの相当な日数がかかっています。
幕のテンションは、右側シャッタードラムの下にあるギアで調整します。

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↑シャッターの巻き上げは、画面一番手前側にある白いギアを回して前幕と後幕を同時に巻き上げます。
巻き上がった時に一幕系止ユニットが水色の一幕シャッターギアを、上の二幕系止レバーセットが後幕をロックするようにするのですが、これが大変でした。
最後の最後、ボディの巻き上げレバーでの動作確認が上手くいかなかった時は思わず頭を抱えて奇声を発したのは内緒。

続きます。

※本ブログの趣旨は、カメラの安易な分解を推奨するものではありません。
 ブログ主のような素人がカメラのレストアを行うにあたっては、高いリスクを伴います。
 大切なカメラの修理・点検は、プロにご依頼されることをお奨めいたします。

Minolta XG-S レストア編 【其の四】 [カメラ・写真]

【其の参】からの続きです。

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↑こちらは、シャッターユニットのドナーとしてほぼ同時に分解を始めたX-7のもの。
4ヶ所のネジを外すと、ごっそりと外せます。

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↑外す時に撮影したもの。 再組み立ての時に長ーいチャージレバーに苦労したのは内緒。組順を間違えたなんて言えない。

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↑細かいところは省きますが( 画像を残し忘れました……(´・ω・`) )、3カ所のネジを外してミラーボックスから外したシャッターユニット。
シャッター幕がきれいに剥がれてしまっています。

X-7から外したシャッターユニットは思った通り流用することが出来ました。

再組み立てしてXG-Sは無事に戻りました。

……が、後に残ったのはドナーにされバラバラになったX-7。
「……なんだろう? 妙にプレッシャーを感じる……!?」(((n;‘Д‘))ηヒイィィ

そんなこんなで、なし崩し的にシャッターユニットを直しX-7の復旧に微力を尽くすこととしました。

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Minolta XG-S レストア編 【其の参】 [カメラ・写真]

【其の弐】からの続きです。

XG-Sのシャッターユニットを外すために、分解を進めていきます。

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↑フレキ基板をボディから外すため、フレキ基板を本体に固定しているネジを外します。

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↑こちらはシャッタースピードダイヤルのクリックストッパー(ピンセットでつまんでいる部品)の固定ネジと、オート時のロック解除ボタンの固定ネジ(マイナスネジ)が基板の固定も兼ねています。
シャッターユニットからの配線(シャッターボタン側)も、ハンダ付け位置を記録して外しておきます。

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↑プリズムを固定しているバネとネジ止めされている金具も外します。

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↑プリズムを外した状態。

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↑本体から外したスクリーンと固定金具。そしてそれを支えていた(?)3本のバネ。

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スクリーン固定金具の前側と左側にはモルトが貼られていました。組み直すときに、新しいものと貼り替えます。

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↑こちらはボトム側のフレキ基板とバッテリーベースプレート。
フレキ基板をボディから外すためには、こちらの配線も何本かハンダゴテを使い外す必要があります。

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バッテリーベースプレートを固定しているネジ6本も外します。

まだまだ続きます。

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Minolta XG-S レストア編 【其の弐】 [カメラ・写真]

【その壱】からの続きです。

まずはシャッター幕が外れているXG-Sを分解します。

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↑クリックストップの金属球とバネを無くさないように注意します。

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↑外れたシャッター幕が分かるでしょうか?
どうしてこうなったのかなぁ?

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ここまでは何の問題も無く進めました。
以前中身を見たXG-Sはホットシューと配線で繋がっていたのですが、これは接点になっていました。
こういう個体もあるのかとちょっとした驚きです。
ちょっとは楽が出来て嬉しかったりもします。

続きます。

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Minolta XG-S レストア編 【其の壱】 [カメラ・写真]

本当に、本当~~に久しぶりにブログの更新です。

一度サボるとなかなか復帰する切っ掛けがつかめないものですね……。|・ω・`)

以前、XG-Sのファインダー清掃の際に海外のサイトからサービスマニュアルを入手しました。
読んでいてその時に思ったのですが、
「XG系やX-7って、部品の流用ができそうだなぁ……。」と。

それから時は流れ、ある日ジャンク巡りで見つけたXG-Sのシルバーは、シャッター幕が外れていました。
そしてX-7のブラックは、シャッター幕に問題は無いのですが、劣化したモルトによるプリズムの腐食がありありと。
ここで、部品の流用ができるかどうか試してみたくなったのです。

「…… ニコイチ、やってみる?」

そんなしょうもない理由で始めてみたXG-Sのレストアですが、なんやかんやとやっているうちに当初とは思わぬ方向に。

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ちゃんと二つとも組み直してますのでどうかお許しください。

2015-01-04 [オーディオ・音楽]

SonyのWalkmanシリーズの中にはハイレゾ音源の再生に対応しているシリーズがあり、ハイレゾ出力専用のUSB変換ケーブルを接続することによりデジタル出力が可能となります。
そうなると興味が湧くのは、「USB DAC機能のあるポータブルヘッドホンアンプなどに接続することが可能であるか」ということです。
Walkmanとのデジタル接続対応を謳っている機器もありますが、私の知る限りにおいてそちらの方が少数派であるように思われます。

DENONのUSB DACである「DA-300USB」もWalkmanとのデジタル接続対応を謳ってはおりませんが、実際のところどうなのか気になってしまい試してみることにしました。
※あれ? 気付いたらUSB-DACが……。 こ、後悔はしないぞッ (;´∀`)

構成としては、「NW-A17」(Walkman)-「WMC-MWH10」(変換ケーブル)-「USBケーブル」-「DA-300USB」(USB DAC)-「ステレオ標準プラグ-ステレオミニプラグ変換」-「ATH-IM02」(イヤホン)と単純な接続で音楽再生を確認してみました。
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まず、CDからリッピングした通常音源ファイル(ATRAC advanced lossless、16bit 44.1KHz)を再生してみたところ、USB DACの表示部には44.1kHzと表示されて楽曲を聞き取ることが出来ました。
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「おっ?いけるんじゃないか?」と思い、続いてハイレゾ音源ファイル(FLAC、24bit 96KHz)を再生してみると、表示部には96kHzと表示はされたのですが、まるで早送りのように楽曲が再生されました。
慌てて再生を停止したのですが、再度確認のために同じ曲を再生してみるときちんと曲として聞き取ることが出来ました。
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何度か確認してみたのですが、通常音源ファイルの再生の後にハイレゾ音源ファイルを再生すると曲が早送りのように再生されるようです。
ただ、そのような状態になった場合、直ちに曲の再生を停止してから再開すると、ハイレゾ音源の楽曲を再生すること可能となるようです。

原因がWalkman側にあるのかUSB DAC側にあるのかは判りません。
PCの楽曲再生ソフトでは、通常音源ファイルとハイレゾ音源ファイルが混在していてもこのような不具合は発生しませんから、Walkman側のデジタル出力に何らかの原因があるようにも思われますが、USB-300USB側にあるDENONが誇るアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing」に原因が無いとも言えません。
DENON側のUSB DACがWalkmanとのデジタル接続による動作を保証しないのはこの為ではないかと考えています。
実機による確認はしていませんが、DENONのポータブルヘッドホンアンプ「DA-10」においても同じ現象が発生する可能性が高いのではないかと推測しています。

あまり多くの条件では確認をしていないのですが、どうしてもWalkmanとDENONのUSB-DACをデジタル接続をしたいのであれば、ハイレゾ音源ファイルと通常音源ファイルの混在を避けるのが良いようです。


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【本の紹介】北条氏滅亡と秀吉の策謀 [本・読書]

新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、久しぶりに紹介しますのは、「北条氏滅亡と秀吉の策謀 小田原合戦・敗北の真相とは?」(森田善明著・洋泉社)です。

戦国時代の関東において勢力を誇った後北条氏の四代、北条氏政をご存じの方は少なくないと思います。
但し、小説や大河ドラマ、逸話におけるその扱いは決して芳しいものではありません。
初代・早雲(伊勢盛時)、二代・北条氏綱、三代・北条氏康は名将・名君と讃えられていますし、その実績はその賞賛が決して過大ではないことを証明しています。
それが四代・氏政、五代・氏直となると、どうにも扱いが手厳しいものとなります。(氏直については多少のフォローもありますが、氏政にはそれすら無いという……。)
その原因は、やはり戦国大名・北条家を破滅に導いたのが氏政であったという認識によるものからでしょう。
北条家が関東に長く君臨した自負から秀吉の実力を侮り、時代を見誤った凡愚の将というイメージは多くの人が抱く「北条氏政」のイメージとなっています。

今回紹介しますこの本は、「果たして北条氏政・氏直父子は本当に愚かであったのか?」という疑問を投げかけ、当時の資料や情勢からそのイメージの払拭を試みています。
そして氏政・氏直父子は秀吉の謀略により合戦を余儀なくされ、後北条氏は滅ぼされたのだとの結論へと導いていきます。

私には真相は分かりません。
しかし、私自身が北条氏政についてはあまりにも悪いイメージが持たれていることについて同情的であり、またそのことに疑問を持っていましたので、この本は大変興味深く読ませて頂きました。


北条氏滅亡と秀吉の策謀 (歴史新書y)

北条氏滅亡と秀吉の策謀 (歴史新書y)

  • 作者: 森田 善明
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2013/09/06
  • メディア: 新書



2014-12-30 [オーディオ・音楽]

本当に久しぶりの更新です。
イヤホンのケーブルを交換してから、ちょっとしたイヤホンスパイラルに陥ってしまいまして。(;´∀`)

都会に出る機会があれば、大型家電量販店や専門店に行って試聴に試聴を重ね、予算的に許容出来る範囲内で購入したのが、audio-technica の ATH-IM02 でした。

ところでこのイヤホン、ケーブルがコネクタ接続になっておりリケーブル出来るようになっています。
もっともコネクタは独自のものなので、交換できるサードパーティのケーブルがあまり無いのですが。

ところが、秋葉原の千石電商様の2号店にはそのコネクタが販売されているという情報が。
( ゚д゚) ……。
( ゚д゚ )

「たまたま」秋葉原に行く用事が出来たので、早速コネクタを1組購入。
その足でオヤイデ電気様で店員さんと相談し、ケーブル(HPC-23T/TPE)とステレオミニプラグを購入してしまいました。

で、早速ケーブルの作成開始。
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赤色が右側イヤホンのコネクタ。画像左側の端子穴がコールド。

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いわゆる”Shure掛け"が出来るように、アルミ針金をカットして熱収縮チューブでケーブルとまとめました。針金の端はヤスリがけしています。

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細部の作り込みが甘いのはご愛敬。
イヤーピースはソニーのノイズアイソレーションに変えています。

音を聴く前にはショートチェックは忘れずに。

私にとっては標準のケーブルでも満足出来る音でしたが、ケーブルを変えてみて音に厚みが増し、より好ましい音になったような気がしています。
まぁ、冷静な第三者が聴いてみると音に何の変化も無いかもしれませんし、変化が有ったとしてもイヤホンの良さを損なってしまっているのかもしれません。
「音が変化した、良くなった」なんて思い込めるのも自作したケーブルであるという心理が働いているからでしょうね。(;´∀`)
 

2014-07-19 [オーディオ・音楽]

ATH-CM700のケーブル交換をしたときのメモとしてアップします。

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ケーブルハウジングの末端のゴムを外すと、樹脂のキャップが現れました。

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樹脂のキャップはネジとなっていまして、ラジオペンチで回すと外すことができました。
……ということは、先にゴムを外さなくても、ゴムごと回せば外せたということか……。(´・ω・`)

引っ張り対策なのでしょうか、長いケーブルハウジングの中にケーブルの結び目がありました。
この結び目をハウジングから引っ張り出して緩めると作業がしやすくなります。

結び目を緩めた後、長いケーブルハウジングをエンクロージャから外します。
このケーブルハウジングもエンクロージャにねじ込まれているので、ゴムなどの滑り止めを使って回せば外せます。

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メッシュ、ドライバユニットをエンクロージャから分離したところです。
接着剤か何かで固定されていたようですが、経年による変質でベタついていました。
思わず 「うえぇ……。」 と声が……。
もちろん、再組み立ての前に各パーツは無水エタノールを含んだクリーニングペーパーで清掃しました

ドライバユニットの配線ハンダ付け部分ですが、赤色の印が付いている方がイヤホンプラグのホット側、付いていない方がコールド側でした。

後は新しいケーブルを半田付けして再組み立てしました。
新しいリッツ線は純正のものよりわずかに太く、ケーブルハウジング内で結び目を作ることはできません。
引っ張り対策になるかは不明ですが、エンクロージャ内のケーブル端にグルーガンでホットボンドを少しだけつけておきました。

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