minolta XG-S 清掃編 【其の参】 [カメラ・写真]
【其の弐】からの続きです。
ファインダーの清掃だけのつもりだったのですが、どういう理由か組み直してみたら動作がおかしくなってしまいました。
オートやマニュアルモード設定にも関わらず、シャッターの動作がバルブになってしまったのです。
ここで、てっきり何らかの理由で電気系にダメージを与えてしまったと思い込んでしまったのです。
フレキをめくりあげた時にハンダにダメージを与えて回路が断線したか、コンデンサが逝ってしまったか、それともICが逝ってしまったかだろうと。
とりあえずネットから情報を得ることにしました。
海外のサイトから、XG-Sそのものではありませんが、近いと思われるカメラの情報を得ることができました。
回路については、基本的なところは同じと思えます。
その情報によると、青丸で囲まれたIC(可変抵抗の下)が先幕の制御を、赤丸で囲まれたICが後幕の解放タイミングを制御しているらしいのです。(回路は読めませんので悪しからず。)
後幕の動作がおかしいので、後幕を制御しているIC周辺が怪しいと見当をつけて調べてみました。
しかし、異常とおもわれる箇所が見つからず、長いこと悩まされることとなりました。
ICが逝ってしまったのかと思うに至り、半ば諦めかけていたのですが、何気なくバルブにしたら1秒程度で後幕が走るのです。
これで、どこかの接点がおかしいのだと気付きました。
改めて調べてみると、モード設定ダイアル部分の基板下の接点がバルブ切換え時に動作していることに気付きました。
デジカメで記録はしていませんでしたが、この部分の基板をベースから離した時にこの接点の位置関係がおかしくなってしまったのだと思います。
接点の位置関係を直して動きを確認します。
こちらがバルブ設定時。
そして、オート/マニュアルモード時。
これで再度仮組をして、正しく動作することを確認しました。
判ってしまえば、なんともお粗末な原因です。
カバー等の汚れを落とし、大分綺麗になりました。
ミノルタXシリーズの中級機とのことですが、決して造りはお粗末ではありません。
軽量・コンパクトなボディで気軽に持ち出せる良いカメラです。
※本ブログの趣旨は、カメラの安易な分解を推奨するものではありません。
ブログ主のような素人がカメラのレストアを行うにあたっては、高いリスクを伴います。
大切なカメラの修理・点検は、プロにご依頼されることをお奨めいたします。
ngt様よりご要望頂きましたので、接点部分の画像をアップいたします。
赤丸で囲みましたのが接点部分です。
私が参考としました、海外のサイトから入手したサービスマニュアルの一部も掲載いたします。
#もしかしたら、こちらはアップすることで問題があるかもしれませんが……。
図中の「B switch contact」と「Release switch-C」の位置関係をご確認ください。
ご参考になりましたならば幸いです。
ファインダーの清掃だけのつもりだったのですが、どういう理由か組み直してみたら動作がおかしくなってしまいました。
オートやマニュアルモード設定にも関わらず、シャッターの動作がバルブになってしまったのです。
ここで、てっきり何らかの理由で電気系にダメージを与えてしまったと思い込んでしまったのです。
フレキをめくりあげた時にハンダにダメージを与えて回路が断線したか、コンデンサが逝ってしまったか、それともICが逝ってしまったかだろうと。
とりあえずネットから情報を得ることにしました。
海外のサイトから、XG-Sそのものではありませんが、近いと思われるカメラの情報を得ることができました。
回路については、基本的なところは同じと思えます。
その情報によると、青丸で囲まれたIC(可変抵抗の下)が先幕の制御を、赤丸で囲まれたICが後幕の解放タイミングを制御しているらしいのです。(回路は読めませんので悪しからず。)
後幕の動作がおかしいので、後幕を制御しているIC周辺が怪しいと見当をつけて調べてみました。
しかし、異常とおもわれる箇所が見つからず、長いこと悩まされることとなりました。
ICが逝ってしまったのかと思うに至り、半ば諦めかけていたのですが、何気なくバルブにしたら1秒程度で後幕が走るのです。
これで、どこかの接点がおかしいのだと気付きました。
改めて調べてみると、モード設定ダイアル部分の基板下の接点がバルブ切換え時に動作していることに気付きました。
デジカメで記録はしていませんでしたが、この部分の基板をベースから離した時にこの接点の位置関係がおかしくなってしまったのだと思います。
接点の位置関係を直して動きを確認します。
こちらがバルブ設定時。
そして、オート/マニュアルモード時。
これで再度仮組をして、正しく動作することを確認しました。
判ってしまえば、なんともお粗末な原因です。
カバー等の汚れを落とし、大分綺麗になりました。
ミノルタXシリーズの中級機とのことですが、決して造りはお粗末ではありません。
軽量・コンパクトなボディで気軽に持ち出せる良いカメラです。
※本ブログの趣旨は、カメラの安易な分解を推奨するものではありません。
ブログ主のような素人がカメラのレストアを行うにあたっては、高いリスクを伴います。
大切なカメラの修理・点検は、プロにご依頼されることをお奨めいたします。
ngt様よりご要望頂きましたので、接点部分の画像をアップいたします。
赤丸で囲みましたのが接点部分です。
私が参考としました、海外のサイトから入手したサービスマニュアルの一部も掲載いたします。
#もしかしたら、こちらはアップすることで問題があるかもしれませんが……。
図中の「B switch contact」と「Release switch-C」の位置関係をご確認ください。
ご参考になりましたならば幸いです。
はじめまして。(このメッセージが届くかどうかわかりませんが・・・・)
私も懐かしい気持ちで古いミノルタカメラを楽しんでいます。
XG-Eもなかなか良いと思いオークションで購入しました。(前置きが長いですが)
やはり汚れているので、貴殿のサイトを参考にさせていただき、清掃してみたところ、貴殿と同じく、組み立てるとバルブ状態になってしまいました。
参考に何度も拝見しましたが、接点の位置が理解できません。
もし、このメッセージが届き、ご説明いただけるのでしたらありがたいと思います。
よろしくお願いします。
by ngt (2014-04-20 21:37)
ngt様
はじめまして。
コメントを頂いているとは夢にも思わず、気付くのが遅くなってしまいました。
大変失礼いたしました。
ご要望にありました接点の位置を示すものを追記いたしましたのでご参照ください。
記憶が正しければ、「B switch contact」が「Release switch-C」のペンタ側であったような気がします。
XG-Eといえば、XG-Sの先輩で、ミノルタXシリーズ中級機の祖とも言える名機ですね。
私が見かけたものは、プリズムの腐食が進んでいたりシャッター幕が破れてしまっていて手に負えないものでしたので、残念ながら入手しておりません……。
どうか無事に直りすように……。
私の拙いブログでもお役に立てれば幸いです。
by すけぞう (2014-04-27 00:24)
すけぞう様、メッセージが届いてうれしいです。
掲載ありがとうございます。助かります。
時間を見つけてトライしたいと思います。
感謝しています。
by ngt (2014-05-12 00:17)
すけぞう様
試してみました。
しかし、バルブではなくなりましたが、シャッターを切ったら幕が閉じなくなってしまいました。AUTOでもシャッター速度を指定しても同様に、幕が開いたままです。断念しようかと思います。素人的には難しいですね。
このカメラはペンタプリズムがきれいでした。革の張替えもきれいにできたのですがね。仕方ないことですね。
ngt
by ngt (2014-06-01 23:34)
ngt様
幕が閉じなくなってしまったとのこと、とても残念に思います。
私はそのような重傷なカメラを手がけた経験がございませんので想像しか出来ませんが、後幕のロック解放が出来ないのかと思います。
底側にある回路が後幕を保持するマグネットを制御しているようなのですが……。
どこかの配線が半田付け部分で断線しているなど、導通不良を起こしているかもしれません。
最悪の場合はコンデンサのいずれかが逝ってしまっているのかもしれませんが……。
私も本当に素人でして、カメラを十分に理解した上で開けている訳ではなく、あきらめてしまったカメラも幾つかあり大変申し訳なく感じることがあります。
でも、なぜか修理に挑みたくなってしまいます。
by すけぞう (2014-06-07 22:48)